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「日本史」の終わり 池田信夫、與那覇潤@題名と形式にめげずに一読推奨

2012-11-06 | 22:43

ネット上では色々言われる池田信夫ですが、著作を読むたび、非常に勉強になる@私にはね。
よって新刊が出ると分かった時点で、見ずてんの買い注文出すんですが、今回は届いてびっくり対談形式本でした。
與那覇さんとの共著なのは承知していたんですが、対談本というのはガッカリで、なんとなれば、過去において対談本。
あまり内容充実という感じの本、なかったんでね。

ところが読んでみると非常に良くまとまっている。
かなり編集に力が入っている印象で、対談本にありがちな内容スカスカという感じはまったくありません。

この本で主張されていることは、日本社会はその本質において江戸時代のメンタリティのまま現代まで来てしまっている、ということです。
は?何言ってんの、と、私のこの文章読んだだけだと良くわからないと思うのですが、要するに日本は真の法治国家(西洋近代国家)にはなりきれなかった。
法はあくまで、我が国は近代化しましたようという建前、お飾りであり、行政が動くその本質は、江戸時代風の庶民感情と、各々がタコツボ化した中間集団の力学である、ということですね・・・
良く分からないですか(笑
でも実際に長らくお仕事している方なら、

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Theme : 文明・文化&思想
Genre : 学問・文化・芸術

西欧文芸批評集成 澁澤龍彦@芸術から闇が奪われる時、闇は現実社会へ侵入する

2011-12-14 | 18:30

今や西欧という言葉も文芸という言葉も死語でしょう。
加えて批評という言葉には昨今、「作品を創ることが出来ない人間の無責任な言動」という、悪い印象がついてしまった。
そんな死語と悪印象の単語を並べた1冊ですが、この本は今こそ読まれるべき1冊となっています。

西欧文芸の批評集成と題されていますが、澁澤さんの趣味通り、語られるのは文学の本流というより、幻想、暗黒、怪奇の文学と悪魔、異端、デカダン、黒いエロスについてです。

でもあらゆる芸術とは結局、「一つのスキャンダルであり裂け目であって、耐えがたい異常なものの現実世界への侵入である@ロジェ・カイヨウ」
ということです。
そこに感じるのは戦慄であり
「戦慄こそ人間の最も深い精神の部分だ。
いくら世間が戦慄を忘れさせ、人間を無感動な生き物にしようとも、
戦慄に打たれた人間こそ、途方もないものを深く感じとることができるのだ@ゲーテ著、ファウスト」ということなのです。

だからその芸術が先鋭化するほど社会とは対立する。
我々はそれを守らなければならない。
人をうわさする以外、なんの興味も持てないような退屈な規制好きの人間に、表現の沃野を荒らされてはならない。
そうなれば、虚構の中で奪われた闇が、やがて現実世界に滲んでくるからです。

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Theme : 本の紹介
Genre : 学問・文化・芸術

古典で読み解く現代経済 池田信夫@古典読みの先生にしてもらう講義

2011-06-12 | 23:56

アダム・スミスの国富論から始まる本書は、マルクスの資本論、ケインズの一般理論から間にハイエクとナイトを挟んで、フリードマンの「資本主義と自由」に至るまでを、現代に通じる経済問題とからめて解説してくれています。

いつものように解釈に対し賛否あるようですが、私には非常に興味深く、面白く読めました。
今から国富論や資本論の原著を読み、自分のなりの解釈をはぐくむ、というのは相当時間に余裕のある人じゃないと難しいでしょ。
そういう生活をしてみたい、と思いつつ、まずは働かなくっちゃね、というのが現実なんで、とりあえずは先生のお話を聴くことに価値を感じます。

多少?と思う箇所は、池田先生がいつも取り上げる、
「きのうまで太陽が昇ったことは、あす昇る根拠にはならない」という言葉で、
これはブラックスワン(不確実性)の問題とは性質が違うのでは、と思うんだよね。
白い白鳥しかいないと思っても明日には黒い白鳥が見つかるかもしれない。
これは不確実性の問題だとしても、太陽云々は、地球の自転の話でしょう。
重さ5.972×10^24㎏の球体が、赤道上で時速1700㎞/hで回っている物理的な運動。慣性の法則の話じゃないですか。
もし地球が止まれば、椅子に座って安閑としている我々は、追突事故どころじゃない衝撃で壁に叩きつけらるわけで、って壁もすでにないか?

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Theme : 政治・経済・時事問題
Genre : 政治・経済

篠田一士に「城@カフカ」を読んでもらう@二十世紀の十大小説

2009-10-28 | 18:36

今回はカフカの「城」です。
一人の作家が後世に与えた影響の大きさを考えると、フランツ・カフカは空前の作家でしょう。

映画、テレビ・ドラマ、ゲームの世界に至るまで、カフカ的悪夢は一つのカテゴリーとして完全に定着しています。

そんなカフカはまさに「伝説の不死鳥のごとく、類例を見ない独創的な存在」だと思われてきましたが、篠田さんはゼノンのパラドックスから話を起します。

繰り返される「隷属と無限」という観念への偏執。
それこそがカフカだと断言します。
・ ・・言われてみればなるほどで、確かにね。
分かり易くて奥が深い・・・カフカも怖いけど、篠田一士も恐るべき評論家です。

「我々人間にとって、生きるということはかぎりなく「耐え難い状況」のなかで、与

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Theme : 文学・小説
Genre : 小説・文学

篠田一士に「伝奇集@ボルヘス」を読んでもらう@二十世紀の十大小説

2009-10-17 | 21:43

ボルヘスの伝奇集は、読後に一度記事にしていますが、今回、篠田一士さんの評論を読んだので感じたことを追記します。

この伝奇集は今様に読むと、何とはなしの違和感を持ちつつもファンタジックな小説と読み勝ちですが、そこで注意点です。

裏づけとなる「カルタフィルウスの結語」の言う処では、
「終焉が近づくとき、もはや追憶のイマージュはのこらない。のこるものは言葉だけである・・・まもなく私は一つの世界になるだろう」、ということです。

簡単に書くとファンタジー小説とボルヘスの言語宇宙構築の違いは、
ファンタジー小説
日常の言語で夢の世界を描く

ボルヘス(マラルメ)流の作品は
言語自体で一つの宇宙を構成する。曰く、書物とは、文章の自己完結的な膨張である。
サンボリズム直伝の言語宇宙の構造を持つことですね・・・
・・・だと思います。

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Theme : 文学・小説
Genre : 小説・文学

失われた時を求めて@マルセル・プルースト/人の時間は、瞬間の歓喜の記憶だけが永遠なのね

2009-09-27 | 19:04

文学が好きです、と言っていても手の出ない作品はあるもので、これはその一編。
途切れることなく重層的な音韻を響かせるポリフォニックな文章の素晴らしさは感じるものの、ともかく長い(普通の長編小説の10冊分位あります)

そしてストーリーが進まない・・・
だから「スワン家のほうへ」すら読了できない。(この1冊しか買ってないのが幸い)

仕方が無いので、「二十世紀の十大小説@篠田一士」さんの評論文を読んで、少し勢いを付けることにしました。
この評論だけで150pあるんですけどね。

でもオモシロかったです。
始めて「失われた時を求めて」という表題が付けられた意味が分かりました。

そもそもなんでベル・エポック時代の、一見退屈な風俗小説が、こんなにありがたがられるのか、ってのが分からなかったんだよ。

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Theme : 文学・小説
Genre : 小説・文学

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