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ガルシア・マルケス死すともマジック・リアリズムは死せず@まどかマギカで花開く

2014-04-19 | 20:28

偉大な小説家であったガルシア・マルケス氏が死去しました。
個人的に20世紀最高の小説は何か?と問われたら彼の「百年の孤独」は有力な候補です。
いわゆる文学!ですが、本物中の本物なので、臆せず読んでみましょう。
相当オモシロイよ。
今の若い人はこういうの読まないだろうと長女に言った処、おもむろにカバンをゴソゴソかき回したと思ったら、「百年の孤独」を出して来た時は、おお、我が娘にも文化は引き継がれた、感動しました。

ただ読むのなら「わが悲しき娼婦たちの思い出」だけはよした方がイイ。
晩年で筆力が落ちてすっかりmagicが抜けているんだよね。

南米の、およそ暴虐とも言える生命力に触発されたであろうmagic realismですが、彼の死以降、南米文学も精彩を欠いているように思います。
バルガス・リョサとか私はそれほど感心出来ないのだ。

それではあの極彩色の幻影を紡ぐ芸術は、今となってはどこで生きているのか?と言えばなんのことはない、魔法少女まどかマギカの中にしっかり生きています。
劇中の魔女の結界を描いてみせた劇団イヌカレーのあの映像。
アレこそ21世紀のmagic realismだよね。
そんな魔法少女まどかマギカの新作劇場版の公式ガイドブックが先日届いたのですが、無邪気な笑顔を見せるまどかのイラストは可愛らしく、「こんな風に一緒に話ができて、もう一度また優しくしてくれて、本当に嬉しい」というほむらのセリフは感動的。
マルケス死すともmagic realismは死せず。
地球の反対側で咲き誇っています。
というわけで、マルケスを読まない人はコッチをどうぞ。
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Theme : 魔法少女まどか☆マギカ
Genre : アニメ・コミック

増補フランス文学案内 渡辺一夫備忘録20世紀編@私が仏文を読む理由

2012-05-27 | 15:21

20世紀文学は、以下の三期に分けられる
一期、大戦まで
マルセル・プルースト(1871-1922)富裕な家庭の生まれ。コルク張りの部屋に閉じこもり「失われた時を求めて」を書く
時間、記憶、意識の流れ「現実は記憶の中にのみ形づくられる@無意思的記憶」
アンチ・ロマン「反小説」の先駆的作家。「小説が小説について反省している」

ジイド「地の糧」「狭き門」
ロマン・ロラン「ジャン=クリストフ」

二期、第一次大戦と第二次大戦の間
1930-40年代不安の文学:ダダイズムとシュールレアリズム
ブルトン「シュルレアリズム宣言」
ギョーム・アポリネール「ミラボー橋@アルコール」
アルフレッド・ジャリ「ユビュ王」
レイモン・ラディゲ「肉体の悪魔」
ジャン・コクトー「オルフェ」「恐るべき子供たち」
モーリャック「愛の砂漠」

アンドレ・マルロー@行動主義「人間の条件」「彫刻の世界の空想の美術館」
サン・テグジェペリ「星の王子さま」「夜間飛行」
ルイ・アラゴン@ダダイズムから社会主義運動「永久運動」
ポール・エリュアール@シュルレアリスト→コミュニスト「苦しみの都」「詩と真実」
ポピュリズム(民衆主義)庶民の哀歓をヒューマニスティックに描く

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Theme : 読書メモ
Genre : 学問・文化・芸術

増補フランス文学案内 渡辺一夫備忘録3:19世紀後半

2012-05-23 | 14:21

ロマン主義:誰はばかることなく感情をうたい、自我を解放し、歴史を見つめ直した。近代精神の目覚め

写実主義:近代精神の確立。自然科学の発展。産業革命、1848年二月革命が独裁の帝国政府を生む。
「カルメン」、「ラ・ボエーム」の原作。日本の浮世絵から不均衡性に宿る美

1857年、フローベル「ボヴァリー夫人@ド・ラマール事件」
ロマン主義におぼれて、自分は実際と違う人間と思いこみ破滅する。「ありもしない自分を自分だと思いこんでしまうボヴァリズム」
「感情教育」「サランボー」「聖アントワーヌの誘惑」


ボードレール「悪の華」「パリの憂愁」
ユゴー「きみは芸術の天に一つの不吉な光を贈った。新しい戦慄を創造した」
象徴派の技法「一つの影像がもう一つの影像を読者の心に呼び起こす、流動的で暗喩的な描写法が生じた」
これがヴェルレーヌ、ランボー、マラルメを生んでいく。
混血の無知で官能的な女、ジャンヌ・デュヴァルと関係。

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Theme : 読書メモ
Genre : 学問・文化・芸術

増補フランス文学案内 渡辺一夫、鈴木力衛@備忘録part2

2012-05-11 | 23:30

18世紀(擬古典主義、啓蒙主義)
古典主義は理性を尊重し、規制を守った。ルイ十四世の治世が終わった時、経済は疲弊していた。
批判の精神が信仰から、社会批評、文明批評になり啓蒙主義につながる。
啓蒙主義から大革命へ、ロマン主義が芽生える。

モンテスキュー「ペルシャ人の手紙」「法の精神」:法を神からでなく人間から引き出した。
ヴォルテール:小説家、劇作家、哲学者、歴史家、18世紀はヴォルテールの世紀。ルソーと違い、文明を信じた方。
ジャン=ジャック・ルソー@左翼思想の源流家
「孤独な散歩者の夢想」「エミール」「人間不平等起源論」私有財産が諸悪の根源、文明が悪い、自然人の再生を訴えた。
「マノン・レスコー」:情念の為に、名誉も富も家柄も捨て、身の破滅も顧みない。道徳や宗教より情念が優越する。
「セビリアの理髪師」「フィガロの結婚」@無能な貴族批判、後のフランス革命の予測
ラクロ「危険な関係」
「ポールとヴィルジニー」@個人的に懐かしい。この時代のなのか。
サド侯爵1740-1814投獄と精神病院の生涯「ジュスティーヌ」「ジュリエット」20世紀にアポリネールにより再発見。

フランス大革命1789年7月14日@王権が倒れ、ブルジョワジーの時代へ

19世紀(ロマン主義、写実主義、自然主義、象徴主義)

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Theme : 本の紹介
Genre : 学問・文化・芸術

増補フランス文学案内 渡辺一夫、鈴木力衛@楽しく読めた仏文学史

2012-05-10 | 22:38

何故か気が付くと読んでいることの多い仏文学。
場当たり的に読むのも悪くないですが、歴史を概観してみるもの一興かなあ、と読了です。
この本は著者が東大仏文教授で、岩波書店の発刊で、とお堅い感じを受けますが、素人向けに噛み砕いて書いてあり読んでいて楽しかったです。

以下仏文史の備忘録
中世期(11世紀から15世紀
シャルルマーニュ大帝没後、中部欧州が三つに分裂した時期。
聖人伝、武勲詩、宮廷騎士道文学、風刺尺実文学、教訓文学、南仏文学(ラテン語の情熱的、快楽追及的な主題)の六つがある。
騎士道文学は意中の女性の為、騎士があらゆる試練に耐える話。後に女性の代わりに聖杯が登場。神秘的、宗教的にもなる。
中世後期、百年戦争になると封建制の崩壊、王権と市民階級の勃興が起こり近代化、ジャンヌ・ダルク登場で、攻め込んできた英国撃退。
詩人のフランソワ・ヴィヨン登場。
「結婚15の楽しみ」夫を手なずける女性の狡知と偽善が主題の小説

16世紀(ルネッサンス)キリスト教の自己修正能力欠如が顕著に
フランソワ・ラブレー「ガルガンチュワ」フランス語の散文に色彩と音響を活力を与えた。

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Theme : 本の紹介
Genre : 学問・文化・芸術

河合隼雄との対談で感じた長編作家としての村上春樹の難しさ

2011-09-14 | 17:58

「約束された地で」の後半に、村上春樹と河合隼雄の対談が載っています。
読み応えのある内容なんですが、村上さんが相当抽象的な思考をするんで、少し驚いてます。

たとえば、「悪というもののかたちを書きたいと思っていました。でもうまくしぼりこんでいくことができないんです。悪の一面については書けるんです。たとえば・・・でも悪の全体像ということになると、その姿をとらえることができない」
なんて書いてある。
「悪の全体像」
これを絞り込むのは難しいでしょ。
村上春樹だけでなく、どんな作家にも芸術家にも描けないと思いますよ。
そもそも絞りこめるモノなのか?
絞り込んでしまって良い対象なのか、ということですよね。

そこで気になったのは、村上春樹の長編小説への引っかかり感です。
村上春樹は、短編小説もエッセイも、ノンフィクションも書きますし、翻訳もする。
みんな素晴らしい。
私は大好きです。
でも自らを何者か、と問われれば、長編小説の作家である、と答えたいそうですが、私の順番では、春樹村上の長編は最後に来ます。
エッセイに書かれるユーモアは楽しいし、フィクションには切れ味があり、短編は印象深く、翻訳は美しい。

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Theme : 思うこと
Genre : 学問・文化・芸術

緑の家 バルガス=リョサ@あまりおススメできないノーベル賞作家作品

2011-05-04 | 16:11

19世紀小説の墓掘り人であるプルーストとジョイスによって、小説という石切り場は最後に残された岩層まで掘りつくされ1930年代以降の小説はもはや小説でない@モラヴィア

この小説の下巻にある訳者解説の冒頭の文章ですが、それでも南米文学は別であると。
何故なら40年代にはボルヘスが「伝奇集」を出しており、ガルシア=マルケスに至っては、60年代以降に「百年の孤独」「族長の秋」が出ているではないか、ということです。

非常に同感で、むしろ南米では何故小説が終わらなかったのか、ということを研究課題にしたら1冊読みたいなあ、と思うほどです。

素人考えで思うには、アマゾンとか密林に宿る膨大な生命のエネルギーとかアンデス山脈の過酷な自然とか、文明化の遅れによる厳しい生活状況とか独裁的な政治情勢だったことかが原因なんでしょうかね?
荒っぽい場所だから文学が生まれる、と。
周囲の環境が優しくなると、フィクションは力を失うってことなのか?
よって
「小説を書くということは、現実に対する、神に対する反逆行為に他ならない。それは現実を修正、変更、廃棄することであり、代えて作家が創造した虚構の現実をそこに置こうとする試みだ。小説家とは異議申し立て者であり、架空の生と言葉による世界創造者である。バルガス=リョサ@ガルシア=マルケスある神殺しの歴史」
ということなのか?
船戸与一だって南米シリーズが一番フィクションとしての生命力に満ちていたよね(関係ないか)

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Theme : 読了本
Genre : 本・雑誌

考える人№33 特集村上春樹ロングインタビュー@多彩な周辺情報は必読

2010-07-26 | 23:07

雑誌はすっかりお見限りですが、村上春樹のロングインタビューが読めるなら、と購入しました。
結果は、ロングという言葉に偽りなしの3日間に渡るもので、聞き手の松家さんとの息もあい、お値段分の価値はあり、になっています。

まずは村上春樹の自作についての内部情報ですが、一番印象的だった言葉は
「すごく美しい優れた描写だけど、物語的にはあまり意味はない。だけどそういう部分がしっかり重しになっている。」
という言葉ですね。
フィッツジェラルドもそうだ、と書いているのですが、腑に落ちる。
まったくこの一文で、「グレート・ギャツビー」と村上作品を読んだ思い出が走馬灯の如く蘇る。

さらに春樹村上の言葉を聞く楽しみは、多彩な周辺情報を提供してくれることですが、三島、川端作品への言葉は感慨深い。
そして安岡章太郎の文章を「強さからの自由さ」がおもしろい、と書く。
「何かを固定しようとする一貫したものではなくて、逃げ回る文体で、そこにやわらかなものがある」
とする。
凄い言葉だと思うのです。

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Theme : 雑誌(既刊~新創刊)
Genre : 本・雑誌

調書@ル・クレジオ:狂気の幻視者が語る物語、伝説の作家のデビュー作

2009-11-01 | 15:11

昨年、ノーベル文学賞を受賞した時は、まだ獲っなかったのか、逆に驚いたのがル・クレジオです。

かつてはそれ位、圧倒的な名声を誇った作家でしたが、難解なのが仇になったのか、いつしか忘れられた存在になっていました。
それがノーベル賞受賞をきっかけに本が再販されています。

この小説もちょっと複雑怪奇な構成になっていて、最初は真夏の海岸を舞台にした奇妙の男、まったく生産的な事をしない夢想者の物語かと思っていると、いつしか止め処なく描き出されるメタフィジカルなイメージの連鎖が溢れ出し、はっきりしたストーリーは消え去ります。

そうして詩集のような味わいになったか、と思うとさらに変転、
「蟻どもにおける、ある破局の調書」
と題されるように、狂気の幻視者が書き綴ったノートのようになり、最後は男が第三者的に描かれる小説に戻る、という造りになっています。

文章は難解を極めますが、多くの象徴的なイメージは芳醇で、あくまでも深い輝きを持ち、イメージの

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Theme : 文学・小説
Genre : 小説・文学

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