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永遠の故郷 [夜] 吉田秀和  音符が読めてドイツ語も・・・・

2009-02-07 | 21:25

日本を代表する音楽評論家、吉田秀和さんのエッセイ集です。
エッセイと言っても内容はクラシックの歌曲を中心に論じられるもので、非常に美しい文章で内容も充実して読み応えがあります。
ただ私には難しかった・・・

一つの曲を論じる際には楽譜が引用されるのですが、私、楽譜って読めないんです。
また歌曲なので歌詞も引かれるのですが、これまたドイツ語・・・日本語訳も付くのですが、私にはその魅力、あまり伝わってこないのです。

これにはドイツ語圏の詩自体、それほど私の趣味でない、ということを割り引かなければならないのですが、「メーリケ歌曲集」とか、少しハードルが高すぎました。

御自分で楽譜が読めて、普段から歌曲などに親しんでいる方には良い1冊だとは思います。

以下、非常に美しい文章の覚え書き。(引用の為、省略、書き換えしてあります)
ご堪能ください

「欧州の夕暮は日本よりずっと長い。夏の夕べなど、日盛りの時刻がすぎ、低い太陽のつくり出す長
い影と透き通るような薄い光のひとときが終わりに近づいて、灰色の薄暮のヴェールがああり一面に拡がってからは、そのままの状態が実に長く続く・・・そうやって
薄鼠色の影の光と呼べるような中にいると・・」

イイですね。
欧州の夏に、オープンになるクルマで走りたくなるような描写です。


「庭は喪に服し
冷雨は花裡に沈む
夏は身を慄わせ
黙然と終末に向かう。
金の葉は一つまた一つ
高いアカシアの木から滴り落ち、
夏は驚愕し、力なく微笑む
死にゆく庭の夢の中に@ヘッセ/9月」

「夜の魔術の環の中で
深く、千倍も生きるために。
そして音楽は常に新たに、無上に慄える石たちから
ほかに使い道のない空間に、神々の住む家を建てる@リルケ」

壮麗なまでの美しさと死の想念の同居する音楽。
「何故ならば、美は私たちの耐えられる限りでの
恐ろしいものの始まりにほかならない@リルケ」
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Theme : クラシック
Genre : 音楽

Comment

私より深くお馴染みのようですね。

>譜例も挟まれたりして、私もてんで歯が立たず
もとよしさんでもそうですか!
チェロなどやられるようなので、もとよしさんなら読めるんだろうなあ、なんて思っていました。
でも私が分からないレベルが譜面=アラビア語、だとすると、
もとよしさんなら譜面=英語位?
スラスラ日本語並とはいかないまでも、少し集中すれば意味は分かるというか?

>NHK-FMでも昔からクラシックの番組を持ってますね。
知りませんでした。FMも聴かないからなあ・・・

>淡々として誠実そのものな、しかし独特の味わいのある語り口で聴かせ
そうなんですか。
やっぱり大した人なんですね。
学問に誠実!
芸術に誠実!
ってことなんでしょうね。

  • 2009-02-13 | 19:48 |
  • 晴薫 URL :
  • edit
随分以前からお馴染みでした

吉田秀和さん。
以前、クラシックレコード雑誌に寄稿されているのを、良く読んだものでした。 内用は雰囲気で読ませたりしない硬派なもので、時折譜例も挟まれたりして、私もてんで歯が立たず、その辺は読み飛ばした覚えが。(^^ゞ

それからNHK-FMでも昔からクラシックの番組を持ってますね。
渋くて一本スジの通った選曲。 淡々として誠実そのものな、しかし独特の味わいのある語り口で聴かせるところは、噺家さんの域に達しているかと想います。(^ァ^)

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