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悪人 吉田修一 @なんとパワフルな純愛小説か!

2009-05-19 | 23:27

発売と同時にベストセラーとなり、書評子から一般読者にいたるまで大評判となった小説です。一般読者とプロの書評子を同時に喜ばせるのは大変なことです。
私もすぐに購入したんですが、読んでなかったんです。
読み始めてすぐにあんまり暗い雰囲気なんで嫌気がさしたんですね。
吉田さんの描写力があり過ぎて、「餃子の臭い」まで漂ってきそうで、不快でならない。

今回最初から読み直したのですが、感動しました。
なんとも厭らしい女性と男性と気が効かなすぎる一人の悪人の話は後半、サエナイ一人の女性の登場で一変します。

そして始まるとてつもない純愛劇・・・
私は恋愛小説ってあんまり読まないんですね。
恋愛自体、それほど信じてないもので(←このことについては長くなるので略)
『それにしても殺人は、やっぱり相手にどんな理由があっても許せないよな。
この小説で、被害者が悪者になるという風潮が少しでも出たら嫌ですね。
だから娘を酷い目に合わせた男を殴りにいく父親を心底応援しました。
スパナ、いいアイデアです。
私も二人の娘の父親なので、是非思い切り殴って欲しい、と思いました。
それでこその復讐のカタルシスが味わえる。
だから腰砕けになった場面は少しお利口さんの結末で、ガッカリしました。
やっぱり人間腕力頼み、そんな時はありますね。
背中の痛み、ほとんどなくなったので、またウエイト始めます。
娘二人はいまの処真面目に生活し勉強しているようですが、このご時世、何時被害にあうとも限らない。
そんな時は容赦しません。
復讐は綿密に計画し、果断に実行します。
捕まらないようにやるつもりですが、いざとなったら逮捕だなんだ、怖いものなどありません。
スパナを相手の頭へと振り下ろす瞬間は、きっとフェラーリを飛ばす時よりイケルるはず。
傷害で逮捕上等。刑務所でもどこでも入りますよ』

さて上記、『』内でバカな感想、書いているでしょう。
小説はフィクションですから、その論評として、殺人者への同情を起こさせるのは如何とか、自分の娘が被害にあったら云々という話をするモノではない。
でも読者にこういう強い思いを起させるのが真のフィクションの力なんです。
この小説は、一つの殺人事件を中心軸に、多数の登場人物が描かれますが、その全ての場面でのリアリティが半端ではない。
それぞれの登場人物の思いが強く切迫してくる。

だから終盤の純愛劇が心に焼き付く。
孤独だった二人が握りあう手と手の熱がたまらない。
吉田修一、恐るべし。
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Theme : 読書感想
Genre : 本・雑誌

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