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村のエトランジェ 小沼丹@不思議で特別な清涼感は健在なれど・・・

2009-08-16 | 17:16

たぐい稀なる透明感と清潔な読後感に溢れた「風光る丘」には驚かされました。
発表が昭和43年ですよ。
あの時代の日本なんて今のクールJapanと違って貧乏で野暮な時代だと思っていたからさ。ここまでの洗練と品格があるとは思わなかった。

で、今回は短編集ですが「紅い花」が一番オモシロかったです。
奔放な女性と詩人の恋の行く末・・・特にラストは鮮烈で大きな余韻を残します。

逆に「バルセロナの書盗」はホントウに小沼さん?という感じ?
小説を料理に譬えるなら小沼さんのは極上の薄味を按配した懐石料理って感じなんだけどこれはパエリアかな?
でも短編集なら1品だけにして欲しいのが本音です。
読みたい小沼さんの味わいはこの辺じゃないですから。

「汽船」や「白い機影」は小沼さん独特の感性を閃かせる感覚の小品。
「登仙譚」は笑いました。
どうなるどうなるどうなるって思わせ引っ張る手管は見事で、オチの後の変化は分かるなあ、と苦笑します。

「ニコデモ」も外国物で意外感がありました。
小沼さんは日本的洗練の感性で日本を書く作家ってイメージがあったもので。
この短編はエルサレムとイエスが題材で、ニコデモという議員の話なんですが、人は見た目が9割って本を思いだしたよ。それから奇書ですが「ニコデモ福音書」ってあるんですよ。それと関係あるんでしょうね・・・詳細は不明ですが。

「白孔雀のいるホテル」は楽しかったです。
このノホホンとしたお気楽さと品の良さが小沼文学だよね。

逆に「村のエトランジェ」は少し期待が大きすぎたか、食い足りない感じ・・・
小沼文学、入るならやっぱり「風光る丘」の方からをオススメします。
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Theme : 最近読んだ本
Genre : 本・雑誌

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