スポンサーサイト

-------- | --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

倒壊する巨塔(下)ローレンス・ライト@暗黒の王子、縦割り行政に敗れる!か

2009-10-10 | 00:28

アルカイダと「9.11」への道、の下巻は、第11章、暗黒の王子という表題から始まります。
暗黒の王子なんて呼ばれるのは、どんなに恐ろしい人間なんだろう、と思って読み出したらなんとFBIの1捜査員のことでした。
でも読むにつれ、終わりなき夜に生きるようなこの男なら暗黒の王子と呼ばれても肯けると納得。
デカイ組織の1員でありながらも、暴れればここまで出来んのかと呆れるやら感心するやらです。
この人はプライベート・ライフも読みどころで、土下座ありの綱渡りありの、とまあエネルギッシュな人生を送ってますが、ほとんどやり手のヤクザじゃん、と思った処で、FBIはマフィアとの戦いの中で今の文化になった、なんて説明があり、なるほど、日本でもヤクザとマル暴の刑事なんてどっちがどっちかワカランもんなあ、と感じ入ります。

さらに日本で批判されている縦割り行政ですが、読み進めにつれ激しく明らかにされるのはCIAとFBIの断絶状態。
情報を出せの出さないのともめることもめること。
お互い意地になっていて、最期は書面じゃ嫌だけど、読み上げるだけならイイとか、うーーーん、なんだか日本の役所みたいな事言い出す箇所なんてこれが世界に名だたるCIAなんかと、?、マークが
浮かびましたよ。

それからオモシロかったのはイージス艦とボートの話とか、戦闘機ビジネスのせいでチャンスを逃すとことか、絶対照準を定めた7億ドルのトマホーク・ミサイルが十字路の気まぐれで全く無効になってしまう件ですね。
・ ・・ホント、歴史ってこんなお間抜け合戦で繋がっているとかと思うと、人の世の不思議さに眩暈がしてくるよ。
さらに不発だったトマホーク・ミサイルの運命ですね。
この顛末は笑うしかない。
どういうことかは読んでクダサイ。

まあビンラディン側も誤算の連続だったんでけどね。
というか厳密な計画とかがそもそもない。
ただ理想だけがあって、それを唱えていると思いも掛けないとこから歯車が回ったりする。

イスラム過激派の現状と初期キリスト教との相似やら、アメリカの捜査情報機関の実態やらが、歴史と運命の不可解さに翻弄される群像劇として明かされる過程はともかくオモシロかったです。

最後、著者がドキュメンタリーの限界までを真摯に告白する良心にも好感を覚えました。
私の今年度ノンフィクション部門第1位は確定でしょう。
スポンサーサイト

Theme : ノンフィクション
Genre : 本・雑誌

Comment

Post a comment

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。