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仕事漂流 稲泉連 @挑戦する若者たち

2010-08-07 | 19:27

この時勢にこの題名のノンフィクション。
副題が「就職氷河期世代の働き方」ですが、取材される8人の若者はみなトップクラスの学歴を持ち、就職先も都市銀行、有名総合商社、大手電気メーカーに霞ヶ関のキャリアなどです。
それでも漂流?
受験と就職の勝ち組たちに一体、何があったのか? ということですが、みなさん極めて仕事に真面目で有能な方々、故に悩んだ、ということです。
読んでみると、あまりに真面目過ぎるかな、と思うと同時に、日本の会社、大丈夫?、という思いもわいてきます。
政治がダメ、官僚がダメとはよく言われることですが、なんだか民間会社も大きな転換期にあり、歪みが露呈してきているようです。
ま、言われてみれば昨今の日本停滞の主原因は、まさにココだよね。

例えば、第1章で取り上げられる都市銀行の実態。
内定拘束から始まり、ともかく横並びが金科玉条の企業内風土の息苦しさ。
銀行同士も横並びなら社員同士も不毛な連帯を強制され、あまり生産的とは思えないノルマに追われる。

第四章のスーパーコンピュータをめぐる仕事も結構、衝撃・・・
世界的には負け組み、国外にも国内にもシェアはないのに、「負けている」と言えない企業風土って、言霊に捉
われた大本営以来の伝統、守ってどうするんでしょう・・・退職した彼、曰く、
「もしこの人たちの能力が、もっと意味のある研究に使われていたらどうなるのだろう?」
それこそ「理論性能」のとても高い集団が、仕事現場で脆弱な「実効性能」しか出せないのと同じだった。
ということです。

ただここで立ち止まるに、この本では、不満を持った退職者からの告発で断罪されている企業側にも言い分はあると思うのです。
不毛で進歩を拒否したような銀行に、では理想的な銀行経営とは如何な物か?
あなた出来るか、と尋ねられたらね。
ノルマをなくし、行員も銀行も理想を目指しイノベーションを志す・・・
それで喰えるものは霞だけだった、ということにならない保障はあるのか?

もう日本は会社もダメの?
やる気と能力のある人間は、外資に行くしかないのか、と思うと最終章で描かれる某外資の風景も殺伐そのもの。
こういう会社も嫌だよね。
でも生命力はやはり外資に感じますが・・・

「結婚して、子供が生まれて、マンション買って、終わり」は嫌だ、とか、選択肢がどんどん消えていくのが怖かった、なんていう言い分には、苦労を重ねたオジサン世代としては、どうか?と思うこともあるにはあります(笑
だって、今までの価値観なら、「結婚して、子供が産まれて、家を建てられた」ら幸福な一生、でしょう。

でもみなさん、勇気はある。これだけは認めざる得ない。
1流の就職先を捨て、自分の可能性に賭ける。
文章で書けば1行だけど、実際には中々出来ることじゃないのも確かだ。

今や日本の未来も自分の未来も、リスクを取って可能性を自分で切り開く、と決意し、毎日懸命に走り続けられる人間だけが切り開けるモノになったんだな。
もう安定した路線の上で、ミスだけしない、という減点法の中にはなくなったのだ。
嫌でもなんでも、そういう風に時代は変わった、ということは認識しておいて良いのかも。
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Theme : 転職
Genre : 就職・お仕事

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