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吉原手引草 松井今朝子@鮮やかな風俗描写、立ち上がる一人の影

2010-12-07 | 20:54

137回直木賞受賞作で、刊行された当時、非常に評判の高い本でした。
私も評判に惹かれて購入したのですが、どうも江戸言葉の調子に馴染めない。
それで放り出してあったのですが、再々挑戦し目出度く昨日、読了しました。

内容は江戸の吉原遊郭で起こった一人の花魁失踪事件を巡る関係各者の話集です。
失踪事件の謎に迫ろうとする戯作者が書き手となって、失踪したスーパースターである花形花魁の周囲の人に、一人一人に聞いてまわる。
それが連作短編集のように積み重ねられます。
取材される対象は実に幅広く、引手茶屋から女芸者に幇間、楼屋の番頭に見世番の男から楼主に船宿の船頭、指切り屋、女衒、遣手と呼ばれるお婆さんまでetcの16人。

江戸の風俗。
特に吉原に関しては読むうちに非常に詳しくなれます。
日本人の性に対する楽しみ方という風俗史としても興味深いものでした。

ただ小説としての真骨頂は、終盤、失踪の謎が解かれる時に浮かび上がる、一人の女性の見事な行き様です。
大川の朝霧にそれは幻のように立ち現れ、消え去ります。
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Theme : 推理小説・ミステリー
Genre : 本・雑誌

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