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夕暮れをすぎて スティーヴン・キング@時代はキングなのだ

2011-03-26 | 23:49

今の日本を覆う音楽がプログレなら小説は恐怖の帝王S・キングでしょう。

この短編集は2008年にアメリカで出版された原書の前半部分です。
330pの短編集としてはアンバランスなほど長い「ジンジャーブレッド・ガール」などに、その元の大きさを想像させるものがあります。

読み終えて感じることは、やはり文章全体に漂う老い、です。
若き日に、勢いのままロックンロールしていたような文章とはやはり違う。
病気を抱え、深刻な交通事故にも合い、その辺は仕方なきことなんでしょうが、老いることもまた悪くはない、とも思わせるのが流石なんです。
フィクションは落ち着いた味わいとなり、老成した噺家の古典を聴くが如しで、実際、テーマはキングファンならお馴染みのモノばかりではあります。

でも「ジンジャーブレッド・ガール」の水準で楽しめる作品はそうはないでしょう。
特筆すべきは幕切れのシーンですね。
リアルアクションの恐怖譚だと思っていたら、最後はどこか宗教的な感慨すら漂うのは何故?
これがキングという大魔導師の力というモノなのか。
他には、10pと短くとも極めて鮮烈な印象を残すヒロインの独白である「卒業の午後」、ロマンティックで美しい「ウィラ」
出だしこそ読みにくいモノの、ラストの味わいが良好だった「彼らが残したもの」も長く覚えていられる作品じゃないかな。
「パーキングエリア」も良かった。
そう人生は、気の持ちよう(笑
タフだと思えばタフになれるんです、きっと。
キングもそう思っているんじゃないかな。
後は、「ジャニス・何とかスキー」というお嬢さんのメンタリティがあれば、黙示録的世界でも、サバイバル出来るでしょう。
キングの恐怖の根本は愛、だからね。


ps
最近のキングはどうも、という貴方にもおススメです。
私もそうだったのですが、やはり時代の雰囲気って恐ろしい。
今の日本だとスラスラ読めます。
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Theme : 読書メモ
Genre : 学問・文化・芸術

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