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ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち スコット・パタースン@充実したドキュメントです

2011-04-10 | 17:43

世界を巻き込む金融危機を生んだサブプライム・ローンの崩壊。
それは高度に発達した金融工学の生み出した「リスクのない」金融商品がもたらしたものでした。

この本は、その金融工学を発展させたクオンツと呼ばれる技術者たちの発祥から、発展過程、金融工学を活用して大きな成功をつかんだ後に、盛大に崩壊する様子までが描かれています。

発展過程の華々しさも凄いんですが、やはり読みどころはその崩壊過程で、ギリシャ悲劇もかくや。
同じ頃、マーケットで切った張ったしていた者としては、何故一夜にしてインターバンク市場からドルが干上がったり、リスクのある場所が分からない、なんてことが起こったのか、意味不明だったのが良く説明されています。


つまる処、幾ら数学を駆使しても結局、投機は恐怖と欲望のゲームだった。
物理学は人間を月に送り込みましたが、投資、投機の対象は、物ではなくパニックに陥った人間の集団心理だった、ということですね。
天才数学者のファンドマネージャーが、窮地においては一般投資家と同じような心理状態になる辺りは、投機をする人間ならニヤリとするのでは。

さらにいえるのは、こういう教則本でない本を読めることが、本当に自分が投機好きかどうかという試金石にもなるでしょう。
ps
スーパークオンツとしてエマニエル・ダーマンの名前が出てきますが、この方の著書は読んでいました。
記事にもしているんですが、特に
物理学者、ウォール街を往く2で書いた通りのことがまさに起こったわけです・・・
でも通常状態でも歪みは姿を見せているのに、何故、無茶な金融商品の販売や取引が行われたのか、というと、全ては欲望のためなんでしょうね。
賢い連中でも目先の利益には抵抗できない。
そいう組織的圧力が存在する。
だからこそ人間の社会が安定的に、健全に発展するには、利益すら超えたもっと大きな尺度を持つ哲学が必要なんだと思います。


ps
予測対象の発散状態を正規分布曲線前提としたからダメだったんであって、ファットテールを許容するベキ分布を前提に、そのためのウィーナー過程やら伊藤のレンマに順ずるものって生まれないんでしょうか?
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Theme : 読書メモ
Genre : 学問・文化・芸術

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