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宇宙は何でできているのか 村山斎@内容の素晴らしさを伝えない題名

2011-09-04 | 22:24

この本の唯一の欠点は題名です。
「素粒子物理学で解く宇宙の謎」(こっちも工夫がないですが)という副題を採用すべきでした。
なんで題名にこだわるか、というと、こういう分野を読む層は、オタクが多いからです。
この手の本は、出ると注目している。
それでもう何冊も読んでいて、自分は結構詳しいと思っているので、あまりにシンプルな題名だと食いつかないのですね。
ま、自分を標準に語ってますけど。
内容が素晴らしいだけに残念なんです。

読めば、素粒子物理学の基礎が非常に分かりやすいたとえで丁寧に解説され、巧みに最新の宇宙論に結びつけられている一冊となっています。
「素粒子物理学で解明された新たなる謎」について知りたいなら、既刊本の中では恐らく最新であり、得られる情報はとてつもなく大きいですから、この分野がお好きな方は必読です。

2003年に、我々は何も知らないことを知った、なんて件はスリル満点でしょ。
粒子加速器が電子顕微鏡とか、スペクトルの黒線で物質を見分けるとかですね。
原子一個を野球場にたとえた時の核の大きさとか、理解が今一歩だった処がはっきりする。
電荷が逆なのに電子が原子核に落下しない理由とか、パウリの排他律ですね。
速効で答えられないなら、絶対に読むべき1冊です。
質量欠損の箇所と、
有名なプランク定数h<Δeエネルギー曖昧さ×Δt時間の曖昧さ
ここから見つけやすい素粒子の性格を語る箇所は絶品だった。

著者は研究者としても1流ですが、素人向けの語りもかなり巧いですね。
複雑な因果は非常に整理されて書かれ、疲れたころあいには、クスッと笑えるエピソードを混ぜる。
相当の手練ですよ、この著者は。
今後も新たな知見が得られたなら続刊、続々刊と希望したいです。

ps
この本を読んで、素人に素粒子物理学が難しい原因がはっきりしました。
コペンハーゲン解釈などに代表される、日常とはまったく違う論理構造は、何度も何度も読まされているうちに理解が及ぶんだよ。
難しいのは、何より覚えることが多いことなんだ。
クォークを世代別に整理出来たと思ったら、バリオンとメソンまで出てくるんだもんな。
素粒子物理学、素人は暗記物と心得よ、が今回の結論です。

さあ!
この本も何度も読んで暗記しよう!
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Theme : 宇宙の科学
Genre : 学問・文化・芸術

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