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犯罪  FVシーラッハ@ドイツ風味、奇妙な味の短編集

2011-12-29 | 23:22

江戸川乱歩の名づけた「奇妙な味」というミステリーの分野がありますが、この短編集はその一つです。
弁護士だった著者が、実際に体験した奇妙な事件を元ネタにフィクション化したようです。
前評判から高い本ですが、確かに水準を超えた作品が集められた1冊でした。

特筆すべきは、全体に漂うゲルマンの香り。
ミステリー小説界って、どうしてもアングロサクソン系が主流になるんで新鮮です。
全編にわたりドイツ系作品独特の青白く冷たい狂気の感触が味わえます。
アングロサクソン系だとすぐに暴力となって暴発してしまったり、ラテン系だと煮詰まる前に流れてしまうような耐えがたい状況が、ゲルマンの人々、その社会だとその我慢強さというか、忍耐強さが、爆弾の外壁をより強固にする代わりに、爆発した時の破壊力がいや増すような感じがする。
読んでいて、そんな民族的な特色、社会構造のことなども考えました。

個別の感想では、「フェーナー氏」:マジメな男性の爆発ぶりがお見事。
「タナタ氏の茶盌」:具体的な描写が非常に怖かったです。
「チェロ」:大事なモノを失ってしまいそれは取り返しがつかない。
「幸運」:21世紀のグリム童話かな。
「サマータイム」:滲むエロスが読みどころ。
「ハリネズミ」「正当防衛」:超人の顛末ですね。
「緑」:オチがマニアックでした。
「棘」:これが一番怖かった。
「エチオピアの男」:ラストにふさわしい読後感ですね。
年末年始のお供には悪くないかと思います。


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Theme : 推理小説・ミステリー
Genre : 本・雑誌

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