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お目出たき人 武者小路実篤@明治時代にもいた妄想系究極ニート

2012-08-18 | 21:48

仕事もせず、勉強もせず、実家の資産をあてにしながら、ひたすらに一人の女性に恋心を募らせる男の話ですが、武者小路実篤、凄いです。

主人公の行動力のないこと、臆病なこと、ウジウジしていること、ほとんど究極形で、最も思い切った行動が、その女性の通う学校のそばの道をビクビクしながら通ること。
だいたい恋する女性とは一言も口きいたことないんだけど、結婚が決まった後の妄想が膨らむ膨らむ。
その痛々しい内面が描かれる小説なんですが、読ませます。

たとえば、手紙を書いて興奮し、ねむれなくなり、自分を哀れむ涙をこぼした後、思うことは
「自分は男だ!自分は勇士だ!自分の仕事は大きい。明日から驚く程勉強家になろうと自分は自分を鼓舞した。その内にねてしまった」
なんて書いてある。
スゴイ文章だよね。
当然、翌日も勉強なんかしません。
友人とどうでも良い議論をしては家に帰って用意してある食事をし、後は書生に本を探させたりするんです。
良い身分だよね。
なんか、働けよって言いたくなるよね。
いつまでも、あると思うな親の資産だよ、なんて余計なこと言いたくなる。
結局、ニートだなんだと新現象のように名前を付けても日の光の下に新しいモノなし、ということと、文豪の表現力は時を超えて響く、ということですね。
今の男は弱弱しい。
明治男は逞しかった、とは良く言われることなんで、途中何度もホントにコレ、明治時代の話なんだよな、と奥付き確かめちゃいました。
主人公の情けなさが実に味わい深いです。
シンジ君なんてもんじゃないから。
この男に比べれば料理が出来るシンジ君はスーパースター。
エヴァに乗って一回でも戦った時点で、神の領域の逞しさだよ。

読めば、こういう男、明治の頃からいたんだな、と知ることが出来。
だったら自分も充分合格点って思える1冊です。

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Theme : 読書メモ
Genre : 学問・文化・芸術

Comment

Re: No title

> でも、これ小説ですよね。実在のモデルがいたのでしょうか?
どうなんでしょうか?
分かりません。

> なぜこの本を読もうと思ったのか・・・その経緯のほうが興味あります。
ちょっと前にどこかの書評で取り上げられていたのを読んで購入しました。

> まずは在庫を片付けなければなりません。
私もたくさん在庫があるんで、片付け中です。

  • 2012-08-19 | 19:15 |
  • 晴薫(はるく) URL :
  • edit
No title

でも、これ小説ですよね。実在のモデルがいたのでしょうか?

なぜこの本を読もうと思ったのか・・・その経緯のほうが興味あります。

私は駄目男の話はあまり読む気になれません。NHKの番組で知った伊原西鶴の「好色一代男」と「世間胸算用」を読んでみたいのですが、まずは在庫を片付けなければなりません。

  • 2012-08-19 | 12:28 |
  • スマ URL :
  • edit

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