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わが悲しき娼婦たちの思い出 ガルシア=マルケス@magic realismはない

2012-08-24 | 22:09

満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生日祝いにしようと考えた。
という一文から始まるこの小説は、なんと言っても著者がガルシア=マルケスだし、題名もなにやらポエティックだし、手が伸びたのですが、残念ながら文章には、マルケスならではの魔法のような幻想喚起力がありませんでした。

ストーリーも登場人物も極めて真面目な話で、この作品でマルケスが読者を連れ出す先は、南米版、ポジティブ・シンキングの世界。

本の冒頭にあるように、この作品は、川端康成の「眠れる美女」から着想を得たとされていますが、変態度は日本の鶴のような作家に遥かに劣り、まあ、川端より変態という作家はなかなかいないから、私は何をこの作品で何を期待していたのかと改めて自分に問い直すと、結局、文学史上最大最高の作家は、どういう具合にロリータ愛を描くのだろう、という好奇心だったのでしょうね。
でもそっち方面の描写はゼロ。
さらに豊潤を超えた過剰なほどの生命の乱舞の描写とか、夢幻への奔放なスペクタクルもない。

なら読まなければ良かったのか、というとそうでもなくて、装丁が綺麗な本だし(特にカバーを取った後の光沢ある表紙が良い)、なんと言ってもガルシア=マルケスだし、短いし、読後本棚に並べておけば見栄えが良いので、読みたいと思ったらどうぞ、という感じですね。
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Theme : 文学・小説
Genre : 小説・文学

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