スポンサーサイト

-------- | --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カラマーゾフの妹 高野史郎緒@金字塔の続編として世界に発表すべき

2012-12-18 | 22:48

人類の生み出した最も偉大なる精神遺産として燦然と輝くカラマーゾフの兄弟(別名:フョードル・カラマーゾフ殺人事件)の解決編を書いてしまえという気宇壮大、野心に満ちた1作ですが、非常に良く書けています。
この作品によって、なんだかすっきりしないまま終わったあの文学史上最も有名な殺人事件の真相が明らかになりました(笑
ここは世界のカラマーゾフファンに向けて翻訳を急いだ方が良いでしょう。

読む前に気になったのは、まずあの長大な(極めてまとまりの悪い)作品に妹なんか付け足して大丈夫なのか、という点。
次にスチームパンクの要素が入るということですが、私はそもそもスチームパンクモノ、オモシロかった試しがないので相性が心配、の二点でしたが杞憂でした。

ドストエフスキーを「我が前任者」と呼ぶ著者は、物語の時間軸を詳細に検討し、丁寧に推理を組み立てる手際がまずはお見事。
感心したのは単なる殺人事件の犯人捜しだけでなく、アリョーシャと交流したまま尻切れトンボのような終わり方をした子供たちの集団(中心になる子供がいましたね)とか、ゾシマ長老に奇跡を願いに来た足の不自由な少女リーザ。
ドミートリーに侮辱されて可哀想だった退役軍人の娘(覚えてます?)まで出て来てストーリーを支える。
さらにはあの「悪魔」も出てくるし、大審問官の行方も語られるというスケールは大したモノだと思いました。
何より読みやすく短いしね(笑

そうなると気になるのは原典であるカラマーゾフの兄弟を読んでないとダメなのかと言いことでしょうが、この小説の中でコンパクトに手際良くストーリーが説明されているので大丈夫です。
ただ読んでいれば、物語が進む度に、そうそうそうだったなあ、と盛り上がれること確実。
なにせ長大な作品だった故、つきあった時間も長く、その分登場人物への親しみは深いでしょう。

この作品をより楽しむためにも、人類の偉大なる芸術遺産を堪能するためにも、一石二鳥、年末年始のお休みは、いっそ前任者の作品「カラマーゾフの兄弟」も読んでしまえと意気込むのも悪くないかもしれません。

スポンサーサイト

Theme : ミステリ
Genre : 小説・文学

Comment

Post a comment

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。