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残穢 小野不由美@高い野望には一歩届かず

2012-12-29 | 20:37

三橋暁さんという書評家のおススメ本は、結構気に入ることが多い。
それが今年はコレなんですね。

内容は著者を思わせるライターの元に届いた1通の手紙からスタートします。
いわゆる怪奇譚の収集から、怖い話が始まっていく。
実話という形式上、起こる怪異は地味目なんですが、手紙のやりとりから立ち上がる物語は、非常にリアルで恐怖はどんどんいや増します。

結局の処、ホラーも蕩尽しつくされていて、最後に残った怖いモノって、いわゆるパラノーマル・アクティビティで描かれた、風がないのに揺れるカーテンとか、どう考えてもするはずのない音とかね。
それだけならなんてことない現象でも、条理にそぐわないと怖いという、あくまで人のイマジネーションにゆだねる世界になってしまった。
今さら不死身の殺人鬼とかゾンビの大集団とかが、派手に大暴れしても手垢が付きすぎてご苦労さんとしか思えないでしょ。

その辺、この小説の狙いは適格だったし、表現は非常に巧妙だし、全体の水準は充分に高いのですが、問題は野心が深すぎて、いわゆる最後の最後まで、潔癖な姿勢を崩すことなく終了させてしまった。
なんだか論文というかレポートを読まされているが如くて、後半以降ダレてくる感じは否めない。
願わくば前半はあれだけ好調だったのだから、中盤以降、もう少し派手な、則を超えるような展開に持っていっても良かったんじゃないかな?
終盤、ある場面で一工夫はあるんですが、最後の最後まで、煮え切らない感じもあって、リアルでしょ、と言われればお説の通りなんですが、一方、冗漫の気がぬぐえない感がありましたね。


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Theme : ホラー小説
Genre : 本・雑誌

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