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アフターダーク 村上春樹@密度の高い詩情と明快なテーマ

2013-02-22 | 22:46

数人の登場人物を軸に、都会の一夜を描いた作品です。
カタチとしては単行本1冊分288pですが、読後は短編小説のような感触が残ります。
しかしこの齟齬を含んだカタチこそ、村上春樹という作家には良くマッチしていると感じました。

村上春樹は長編小説の評価が非常に高い作家ですが、どうも私は村上さん、作品が長くなるにしたがって、冗長さを感じてしまう。
作家村上春樹が最もテーマにしている事って、結局、この小説でも語られている「普通の世界の隣で、ひっそりと口を開けて辛抱強く待っている邪悪な存在」ということですよね。
それはある時は顔のない男であり、バイクに乗った中国人のマフィアであり、深夜に作業するトップ・プロのサラリーマンであり、あの子を追いかけてくる誰か、ということでしょ。

我々はこの世界でそんな存在と同居していないとならないし、何気なくすれ違ったりもしている。
邪悪な存在は、我々が眠っている間にひっそりと見つめているのかもしれないし、コンビの棚の上で息をひそめて、執念深く貴方の背中を叩く瞬間を待っているのかもしれない。
長編で語られると、時に集中を欠くきらいがないともいえないのですが、この作品は、尺が短いだけにテーマが明確であり、文章はより良く光っている。
都会の夜の詩情と、きわどい恐怖との遭遇が、非常に美しく硬度の高い文章で綴られています。
けだし村上春樹ファンには非常におススメ出来る逸品でした。

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Theme : 村上春樹
Genre : 小説・文学

Comment

Re: 私も

> なんと! 奇遇ですね。 この本。 私も地元の図書館から借りて来たところです。(^ァ^)
おお、それは奇遇です!

> 私の場合、時々、想い出したように(^^ゞ読んでいる村上作品。
義務ではないですから、読みたい時読めれば良いでしょう(笑

> 主要著作読破は一体何時のことになるやら。 って感じですけれど、
小説以外のエッセイとか素晴らしいですよ。

> >都会の夜の詩情と、きわどい恐怖との遭遇が、非常に美しく硬度の高い文章で綴られています。
ああ、自分で書いといてゴメンナサイ・・・
硬質、というより陰影に富んだ、の方が適当かな・・・

> お~! とっても楽しみです。(^ァ^)
この作品は楽しめました。
私は相当気に入りましたよ。

  • 2013-02-24 | 08:25 |
  • 晴薫(はるく) URL :
  • edit
私も

なんと! 奇遇ですね。 この本。 私も地元の図書館から借りて来たところです。(^ァ^)
未だ、読み始めていないんですけれど。

私の場合、時々、想い出したように(^^ゞ読んでいる村上作品。
主要著作読破は一体何時のことになるやら。 って感じですけれど、ともあれ、この「アフターダーク」は2004年の発表ということですから、私としてはもっとも最近に書かれた村上作品を読むってことになります。(笑)

>都会の夜の詩情と、きわどい恐怖との遭遇が、非常に美しく硬度の高い文章で綴られています。

お~! とっても楽しみです。(^ァ^)

  • 2013-02-22 | 23:17 |
  • もとよし URL :
  • edit

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