スポンサーサイト

-------- | --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

今日から日雇い労働者になった 増田明利@現実感溢れる報告書

2013-11-08 | 22:01

読み出して2秒で、あ、この著者の本、以前にも読んだ、と気が付きました。
この手の本、普段なら買わないのに、なんで買ってしまったのだろう、と考えるに、コンビニで売っていたからだよね。
前の本もこの本も、深夜に行ったコンビニで、他のモノと一緒に半ば勢いで購入にいたったのだった。
大型書店に置いてあったら、他のたくさんの本に埋没してしまって、まず買わなかっただろう。
Amazonでも普段私が買う本とはカテゴリーが違う。
それを考えるに、本ってそれが何処に置かれているか、というのが非常に重要な要素だよね。売れ行きだけならほとんどそれで決まっていますのかも。

さて、本の内容は、著者の増田さんが実際に様々な日払い仕事をしながらネットカフェやら簡易旅館を泊まり歩く実体験レポートとなっています。
実際に仕事の面接に行き、雇われたら働いて、そのお金で食事と宿を求める。
ある種、ハードボイルドな制約を自らに貸して行われた取材行ですが、さらには本の内容を多彩にという目的からか、職場も泊まり先も頻繁に替えられ、その様々な現場の実態やら暮らす人々の様子が描かれます。

なにしろ実際に本人がやっているんだから、臨場感は抜群で、さらに容赦のない筆致がその索漠たる実状を際立たせる。
その辺は流石の読み応えで、なんだか自分が行った気になれるんだから大したモノ。
ああ、各所内情はかくなるモノなのか、という腑に落ちる感じは濃厚ですね。

さて本書に対する批判として、著者が日払い仕事をする同僚をバカにして罵倒する、という指摘があるのですが、私には、「若いからって、こんな貧困の罠に掛かるな!」という増田さんの苛立ちである、と感じました。
増田さんも書いているんですが、自宅さえあれば、こんな仕事も悪くない、と思ってしまう処が罠だよね。
面接に行ってもお祈りされることはなく、ノルマもなく、責任もなく、煩わしい人間関係もないんだからさ。
勉強もしないで済むしね。
とりあえずコレでOK,と早とちりする若い人、いるんじゃないかな。
だからこそ、「この一見楽な罠に陥るな、お前たちはしっかりしろ」、という増田さん流の叱責だったのではないか、というのが個人的に思った処です。

またそんな言葉が出て来た背景には、p117「ボランティア様々だ」で書いてあるように、貧困生活レポーターだからこそリアルに感じられた実状。
以下略含みの引用ですが
ドヤ街でボランティア団体が食料の配給をやっていた。長蛇の列が出来ていた・・・この人たちのなかでどれだけの人が社会復帰の意思を持っているのだろうか。一部には勤労意欲の全くない人もいる。何かを辛抱しなければならないのにお金が入ったら賭け事や酒に散財してしまう人も存在する。
本当に気の毒だよなあと同情する人がいる反面、「ボランティアの人がいろいろ面倒見てくれるから働かなくたって生きていける。天国だ。ボランティア様様だ」なんて嘯いていた。なんて人も多いのだ。という記述から、それはそれで一面の真理なのでは、と思う処があった次第でした。

スポンサーサイト

Theme : ノンフィクション
Genre : 本・雑誌

Comment

Post a comment

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。