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夜明け前(第一部上)島崎藤村@思ったよりずっと読みやすくオモシロイ傑作小説

2014-02-09 | 22:17

私が文学少年だった頃、すでに古い作家の代名詞だった島崎藤村先生。
今どきの若い人で知っている人、どの位いるんでしょうか?
絶滅寸前、という気もするんですが、それでも覚えておいて欲しいのは、この小説がとてつもない傑作であり、歴史的金字塔であるということです。
今、傍らでまどかマギカ第5巻BDを掛けながらこの記事を書いているんですが、まどかマギカも島崎藤村も日本のフィクション史(さらに言うなら高い娯楽性と深い文学性を両立させた傑作群)という大きな歴史的流れの中ではつながっているんです。
それはこの小説で描かれた幕末から明治へと至る日本と、今の日本が繋がっている如くにです。
それならこの小説の掛かれた1929年からまどかマギカの2011年までの80年で、フィクションがどのように変容したのかを実感じても良いでしょう。

で、何も知らない人の為に、この小説はどんなモノなの、というと、時代は幕末。黒船やらがやってきて徳川体制が揺らいできて、尊皇攘夷だ、開国だと世の中が大きく変転している時の話です。
「夜明け前」という題名は、近代日本の夜明け前、だよ、ということですね。

場所は有名な冒頭の文章@教養になるので覚えておきましょう「木曽路はすべて山の中である」から分かるように、木曽
街道、中山道の宿場町が主な舞台となり、主人公はその宿場町本陣の跡継ぎ青山半蔵さんです。
その半蔵さんが、宿命として木曽路の本陣を守りながら、行きかう旅人たちから漏れ聞こえる激動する日本に思いを馳せる、なんてあたりがまずは第一部の上巻にあたります。
なんかツマラナソウですか?
なんの。
これが読んでると実にオモシロイんだよ。
さすが藤村、大作家の名前は伊達ではなくて、自然の描写から巧みで、あの時代の、電気も何もない暗い木曽の山中の雄大な自然は生々しく迫ってくるし、街道を行き交う多くの人々の息吹までが耳に残るよう。
まさに激動する歴史を目の前で見せられているが如くで、ああ、時代とはかくの如く動いていくのだなあ、とどんな歴史書より幕末から明治維新への動きを実感できるような気がします。
大きな時代の変転を巧く泳げたら日本の近代化は成功した。
その時代の一員としてあった名もなき人々の、近代日本人の原型とは、いかなる人間たちであったのか?
思いを馳せると飽きることはありませんでした。

ps
古典古典となんでもかんでもありがたがることはないけど、これはホントに未だ命ある作品でしょうね。
ホント、全然退屈じゃないからまずは青空文庫でおススメ。
でも読み出してホントにオモシロイって感じたら本買った方がイイよ。

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Theme : 小説
Genre : 小説・文学

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