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暗い夜、星を数えて 彩瀬まる@新進作家の語る迫真の惨禍現場

2014-03-30 | 22:01

「三月十一日
仙台駅についたのは午後一時過ぎだった。」
という文章から始まるこの本は、すでに恐ろしい予感に満ちています。

なんと著者の彩瀬まるさんは旅行中、あの3.11の日に津波で全壊することになる常磐線新地駅に居合わせるという稀有な体験をしました。

東日本大震災は幾多の記録があり、我々も散々見たり、見せられたりで何時の間にか分かったような気になっているものですが、実際にその時、その現場にいて凄惨な津波に追われ、電力の喪失した校舎で夜を過ごすというのがどのようなことなのかは分かりません。
それが筆力のある作家が現地で体験し文章に起こして一冊の本になっているというのは、貴重なモノです。
この本にはニュース映像やら新聞報道では伝わってこない、実際にその場にいた、まだ先の見えない現場に留まらざる得なかった人の気持ちが書いてあります。
結局、著者は大丈夫だったんでしょう、というのはその時は分からなかった後の話。
第一章 川と星 は非常に緊迫したレポートです。

そして未だ、さほど離れていない「現場」にいる人々については、第二章すぐそこにある彼方の町と三章再会で後日談が語られます。

本のカバーは、著者が乗車してた電車のモノ。
扉の写真は著者のいた新地駅です。
現実に起きてなければ、未だ信じられない画像ですね。

彩瀬さんの小説は未読なんですが、この本での描写は真に迫っているだけでなく、時に非情な詩情すらあり、かなり力のある作家ではないかと思われます。
小説も読んでみようかな。
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Theme : 読書メモ
Genre : 本・雑誌

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