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満願 米澤穗信@真の傑作短編もあるが、ミステリへの重大は問いも考えられる1冊

2014-12-10 | 22:23

10年前!このブログを始めた当時、最も好きな趣味は何かと問われたら「ミステリーを読むこと」と答えた私ですが、昨今はすっかりお見限り・・・
あの当時、年に一番の楽しみは12月に出る「このミス」を読むことだったんだから、ささやかなモノでしたが、ともかく好きだったんだよね。
で、今年「このミス」と文春の二冠に輝いたのがこの短編集。
作家の名前、はてどっかで聞いたような、と思ったらアニメ氷菓の原作者でした・・・ミステリを読まなくなったのも信じられないでしょうけど、オマエは10年後、アニメに夢中って言われても信じなかったろうなあ・・・ホント、人生は計り難しですね。

まあ二冠だし氷菓の作者だしということで、購入ですが、一つ一つ語ると
「夜警」
納得の佳品ですが、この手は横山秀夫が凄いの書いているんで、未だその記憶が拭えず。
でもこの水準なら年間一位もおかしくないという作品です。
「死人宿」
氷菓もそうだったのですが、品位のある抒情を描かせると一級の米澤さんですが、これは少し寂寞とし過ぎて、膨らんだ期待を満たしているとは言い難い。
「柘榴」
ホラー小説として真の傑作です。
これがホラーというと戸惑う方いるかもしれませんが、血しぶきが上がってゾンビが走り回ればホラーってわけじゃないんです。
この作品は、捻りのある構造が妖美なるエロティシズムを際立たせ、底知れない魔性の息吹が一時期の小池真理子を思わせる逸品で、感嘆しました。
「万灯」
いきなり物語の結論が示されているので、オチを楽しみたい私にはシラケたスタートでしたが、日常系だと思った舞台がバングラデシュ。
その上、臨場感が半端でなく夢中で読み進まされ、終盤はお見事!としか言いようがない着地!
アレもコレもみんな伏線だったのね、という虚淵玄が「まどかマギカ」でやってのけた微細構造に至るまで仕掛けは万全!を思い起こさせる傑作でした。
「関守」
レビューで世にも奇妙な系と評されてますが、その通り。
水準以上ではありますが、私はこの手を中学時代から延々と延々と延々と読んできているんで、まあまあという氷菓(笑)です。
「満願」
題名の作品ですが、一番ピンとはこなかった。
ただ文章が巧いので読んでしまいますね。

【ミステリーへの重い問いかけ】
ミステリーは読まなくなっても文学は読んでいるんです(最近では太宰、安吾、カフカetc)専門書も読んでいる。
なんで文学や専門書は廃れないかというと、そこにしかない世界があるからです。
ミステリーは結局、エンターテイメントでしょう。
そうすると今は他のライバルが強力過ぎるんです。
たとえばアニメだ。
まどかマギカのBDは5000円で買える。
プリズマ☆イリヤも6000円で買えるんです。
で、何回観れらるかというと・・・数えきれない。
正確には観るというよりPC仕事の傍らで掛けているだけなんだけど、バックグランドミュージックみたいに使えて充分元は取れるんだよね。
昨日一昨日と安室奈美恵20周年ドームツアーのBDを観たんだけど、コッチは3700円から5700円で買えるんです。
もう何回観たろう・・・そして感動しただろうか・・・今日クルマの中でもCDを落としたヤツ聞いていたからもう元を取るなんてもんじゃない。
この単行本は1728円です。
非常に高水準の作品ですから高いとは言えませんが一度読んだら終わりなのも確かなんだよね。
アニメと違って単調な仕事中、傍らで掛けておくって使い方も出来ない。
安室のライブみたいに、何度見ても感動で泣けてくるという力もない。

文学方面は青空文庫でiphoneに落とせるのが強みなんです。
iphoneにあるとトイレとか待ち時間の隙間隙間に読めるのが強い。
やっぱりこれからは電子化して、利便性と割安感を出さないと、ミステリ界もじり貧では、とも感じますね。
キンドルがあるのは知ってますが、割高感があるのがね。
「その女アレックス」も買いましたけど、そんな事も考えましたよ。

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